１７

　他人と話しているときに議論になって、どちらが是か非かをさだめねばならなくなるまえに、議論をやめよ。あなたのほうがまちがっているといわれたら、そうではないと思ってもすなおに口を閉じよ。相手があきらかにまちがっている場合にも、それが無益なことであればしいて争うな。またもしどうしても争わねばならないときにも、激したりたかぶったりすることなく、平静な態度とおだやかなことばで相手を説得せよ。

　相手がどんなにいやしい人でも、あらあらしいことばや態度をみせてはならない。義務として、あるいは愛徳としておこなわねばならないとき以外は、けっして人をなげかせてはならない。