けんそんのしおり

書籍「けんそんのしおり レオ13世著・デランジェラ訳 ドン・ボスコ社」 を初めから少しずつ書き写し掲載していきます。

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

23

あなたが反抗され、ぶじょくされたとき不平をいうな、自分が受けねばならぬ罰を考えれば、どんな無礼もあまんじてうけてよいあなたである。 思いがけない苦悩と悲哀を受けることがあっても、自分はこれよりも大きな苦しみを受けるべきものであるから、なぐさ…

22

日ごろ けんそんを えるようにつとめよ。自分を にくみきらう人にたいして、とくにけんそんを実行せよ。そのような人に ふくしゅうしようとまでは思わないにしろ、いっしょに生活するに耐えないなどと不平をいうな。慈悲の念をもって高慢をおさえよ。他人を…

21

他人に慈善をおこない、しんせつをつくしたとしても、その恩にむくいてもらおうと思うな。他人に善をおこなったのは義務のためである。じぶんはいやしい人間であって、人の尊敬をうけ、人から感謝されるねうちはないのである。

20

信仰者にとって、いかりはゆるしがたい罪である。それは高慢から生じたものである。もしあなたの心にいかりの念がうかぶなら、しずかにおだやかにそれをおさえ、他人の無礼にたいして分別をうしなってはならない。 あなたは忍耐をもって他人の短所や欠点をし…

19

あなたに無礼なふるまいをし、あなたをそしり、あなたを妨害してよろこんでいるものがあれば、あなたは、神がその人をつかって私の高慢をくだこうとなされるのだと考え、その人は神のおんあわれみのてだてであると考えて、その人をうやまいしたわねばならな…

18

他人があなたに不正なおこないをしても、けっしておこってはならない。よしおこらないまでも、相手がそのあやまちをさとって謝罪にくるのをこころまちしてはならない。まったく不正を受けなかったかのようにけんそんをまもり、そのあやまちの責任は自分にあ…

17

他人と話しているときに議論になって、どちらが是か非かをさだめねばならなくなるまえに、議論をやめよ。あなたのほうがまちがっているといわれたら、そうではないと思ってもすなおに口を閉じよ。相手があきらかにまちがっている場合にも、それが無益なこと…

16

どんな場合にも、他人を非難し、他人のおこないをうんぬんするのは悪いことであるから、他人のことばやおこないは、寛容にうけいれなければならない。もし人のことばやおこないに悪いところがあっても、できるだけそのなかからよいところを見つけだせ。他人…

15

あなたは、たえず自分のおこないをくい、自己愛におちいって数多くの罪をおかしたみじめな人間である自分をとがめ、おこないをあらためるようにせねばならない、きよからぬ自分のおこないをたえず責めている人は、真にけんそんな、よいキリスト信者となるで…

14

身体と精神のいこいの場所がないときにも、赤貧にあまんじねばならない身分にとっては、これでも身分にすぎたものだと考えねばならない。

13

人といっしょにいるときには、福音のみことばにしたがって、もっとも低いところをえらび、自分がいるべき場所はここであると本心から考えて、それに満足しなければならない。生活の必要品にしても、自分は他人よりもおとるものであるから、もっとも下等なも…

12

あなたは、目上にたいしてはもちろん、同輩の人にも目下の人にも尊敬をうしなってはならない。聖パウロは、つねにさきだって他人に礼をつくせといっている。習慣どおり、あなたはだれにも礼儀正しくあれ。ちがったふうにすれば、高慢のしるしである。